スキーマの中で窒息死するきみ。
僕は止まらない、きみも留まれない。


僕たちは静かに死んでいく。
確かにどこかでそれぞれ再生していく。

うそが死んでいる僕らを、宙ぶらりんにしてる。
からから、からから、音がする。
ひゅうひゅうすきま風。きみの浮ついた声が通り過ぎていく。
洞窟にぐわんとこだまする絶叫、すうと奥へ吸い取られてしまって。
べろりとはがれた皮膚の下、ぬらぬら光る赤い肉。
ナイフでそぐたびに、がらがらと喉が変な音を出す。
もう血だって流れやしない。透明な体液。
息を吹きかけただけで焼けそうだ。
でもそれで僕たちは確実に死ねる。
それ以外に手立てはないんだ。